この記事では、Windows環境のClaude Codeで実際に試した結果をもとにまとめています。
ComfyUIって聞いたことはあるのに、「導入が難しそう」で手が出せていませんか? ポータブル版ならPythonもGitも不要で、Windows環境でもダブルクリックだけで動かせるんです。とはいえ、「ポータブル版を探して、ダウンロードして、展開して、起動する」—この一連の手順自体が、初心者にはハードルに感じられます。そこで今回、Claude Codeに「ComfyUIをインストールして起動して」とお願いして、どこまで進めてくれるのかを実際に試してみました。
この記事で確かめること
この検証の目的はシンプルです。Claude Codeに「ComfyUIをインストールして起動して」と頼むだけで、Windows環境でどこまで自動的に進められるかを確かめること。
ここでいう「使い始められる状態」の定義を決めておきます。インストールが完了していること、ComfyUIが起動すること、そしてブラウザで操作画面が表示されることの3点です。画像生成そのものは別のステップなので、この記事の対象外とします。
前提となる環境はWindows 10または11で、Claude Codeが使える状態であること。今回は「ポータブル版」を使います。これが初心者にとって大きい理由を先に説明しておくと、通常版のComfyUIをインストールするにはPythonとGitという2つのツールを別途用意する必要があります。Pythonはバージョンの指定があったり、仮想環境という概念が出てきたりして、初心者が一番よくつまずくポイントです。ポータブル版ならPythonもGitも同梱されているため、展開するだけで済む。この壁を最初から回避できるのがポータブル版を選ぶ最大の理由です。
前提の確認——自分のPCで動く?
ComfyUIを動かすために必要なものを確認しましょう。Windows 10か11が入っていること、そしてClaude Codeが使えること。これが最低限の前提です。
気になるのはGPUの有無です。NVIDIA製のグラフィックボード(GPU)があれば画像生成が速くなりますが、なくてもCPUで動作します。ただしCPUの場合は生成に時間がかかるので、試してみて「遅い」と感じたらGPUの有無を疑うとよいです。
GPUが載っているかどうかは、タスクマネージャーを開いて「パフォーマンス」タブを見れば分かります。「GPU」という項目があれば搭載されています。NVIDIA製かどうかは、そこに「NVIDIA」と表示されるかで判断できます。
VRAM(ビデオメモリ)は2GB以上あると比較的快適に動きやすいです。といっても、不足していてもComfyUI自体は起動するので、まずは試してみて問題ありません。
GPUを使う場合、ドライバーのバージョンが古いと後でエラーが出ることがあります。NVIDIA製GPUなら、NVIDIAの公式サイトから最新ドライバーをダウンロードして更新しておくと安心です。この作業はOSの再起動を伴うため、Claude Codeには任せられない部分になります。
用語が気になるときは用語集(CC-021)をどうぞ。
Step 1: 最初の依頼——「ComfyUIをインストールして起動して」
Claude Codeに渡した最初の依頼文は、次のような内容でした。
ComfyUIのWindowsポータブル版をダウンロードしてインストールし、起動してください。
あえてシンプルに書いています。Claude Codeは文脈から必要な作業を推測してくれるので、細かく指示しすぎるとかえって混乱を招くことがあります。初心者が最初に試すときの依頼文としても、このくらいシンプルな方が再現しやすいです。
この依頼で期待していたのは、ポータブル版のダウンロードから展開、起動バッチファイルの実行までが一気に進むこと。果たしてどうなるか。
Step 2: 最初の結果——どこまで進んだか
Claude CodeはまずComfyUIの公式GitHubリリースページからポータブル版の7zipファイル(約1.5GB)を探し出し、ダウンロードを始めました。ダウンロードと展開までは自動で進みます。
展開先にはComfyUI_windows_portableというフォルダが作られ、中にはrun_nvidia_gpu.batとrun_cpu.batの2つの起動用ファイルが含まれていました。Claude CodeはGPUの有無を自動判定し、適切なbatファイルを実行してくれます。
ポータブル版を正しく認識してくれたのは好印象です。前述の通りPython環境を自分で整える必要がないことをClaude Codeも理解していて、余計な手順を挟まずに展開→起動まで進めてくれました。
ただし、全てが順調だったわけではありません。前段で触れたGPUドライバーの話がここで響いてきます。ドライバーのバージョンが古い場合、起動時に「CUDA driver version is insufficient」というエラーが出ました。これはComfyUIに同梱されているPyTorchの要件をドライバーが満たしていないことが原因です。Claude Codeだけではこの解決が難しく、ドライバーの更新が必要になります。
もう一つ、Windows Defenderが初回起動時にファイアウォールの許可ダイアログを出すこともありました。この操作も人が対応する必要があります。
ブラウザが自動で開くかどうかは環境次第です。起動には成功していても、自分でhttp://localhost:8188をブラウザのアドレス欄に入力しないと画面が表示されないケースもありました。
Step 3: 修正指示——足りない部分を補う
最初の依頼で起動までは進んだものの、CUDAのエラーが出たため修正指示を出すことにしました。
起動時に「CUDA driver version is insufficient」というエラーが出た。
NVIDIA GPUを使いたいので、GPUドライバーの更新方法を教えてほしい。
CUDAのエラーはGPUドライバーが古いことが原因で、ComfyUI側の問題ではありません。狙いは、ドライバー更新の手順をClaude Codeに案内させることでした。ただし、ドライバーのインストール自体はOSの再起動を伴うため、ここは人の操作が必要です。Claude Codeに「ドライバーを更新して」と頼むより、「更新方法を教えて」と頼む方が現実的です。
Step 4: 修正後の結果
GPUドライバーを更新して再度起動バッチを実行したところ、エラーなしで起動が完了しました。
ブラウザでhttp://localhost:8188にアクセスすると、ComfyUIのノードベースの操作画面が表示されます。白いキャンバスに四角いブロック(ノード)がいくつか配置されている画面が見えたら、起動成功です。
ターミナルのログにもUsing device: cudaと表示され、GPUが正しく認識されていることが確認できました。
残った課題は、モデルファイルがまだ配置されていないため、この状態では画像生成ができないことです。画像を生成するにはStable Diffusion等のチェックポイントモデルを別途ダウンロードして、所定のフォルダに配置する必要があります。
どこまで頼むだけでできた?——検証のまとめ
ここまでのやり取りを整理します。
頼むだけでできたこと:
– 公式リリースページからのポータブル版ダウンロード
– zipファイルの展開とフォルダ構成の確認
– 起動バッチファイル(run_nvidia_gpu.bat または run_cpu.bat)の自動選択と実行
– エラー発生時の原因特定と対処方針の提示
人が対応すべきこと:
– GPUドライバーの確認と更新(OS再起動が必要なため)
– Windows Defender等のセキュリティソフトによるファイアウォール許可操作
– モデルファイルの選定とダウンロード(数GBの大容量ファイル)
– ComfyUIの画面を実際に見て正常に表示されているかの目視確認
やり取りは2回でした。最初の依頼でインストール・起動まで進み、エラーが出た後の1回の修正指示で原因が特定できました。初回でつまずいたのはCUDAドライバーのバージョン問題だけですが、これはComfyUIに限らずGPUを使うツール全般で起こり得ることです。
ComfyUI Managerもポータブル版に含まれていることが多く、カスタムノードの追加やモデルの管理をUIから行える状態になっている場合が多いです。
初心者が試すときのコツをいくつか挙げておきます。
ポータブル版を選ぶこと。 PythonもGitも不要で展開するだけで済むため、導入の負担がぐっと減ります。
エラーは怖がらなくていい。 ターミナルに赤い文字が出ても、多くは設定の不備であり、PCが壊れるわけではありません。エラーメッセージをそのままClaude Codeに貼り付ければ、原因と対処法を教えてくれます。
依頼文はシンプルに。 長々と要件を書くより、一言で伝える方がClaude Codeにとって処理しやすいです。結果を見てから修正指示を出す方が、結局は早く進みます。
ここから先は人が確認する。 インストールと起動まではClaude Codeに頼むだけで進みましたが、GPUドライバーの更新、セキュリティソフトの許可、モデルファイルの選定といった判断は人の目が必要です。この境界線を意識しておくと、何か起きたときにも落ち着いて対応できます。
この先は、Stable Diffusion等のチェックポイントモデルを入手してComfyUI/models/checkpoints/フォルダに配置する作業になります。続きは次回(CC-023)で。
まとめ
ComfyUIのWindowsポータブル版は、Claude Codeに頼むだけでインストールから起動まで進められました。PythonもGitも不要で、展開して起動バッチを実行するだけ。GPUドライバーの更新やセキュリティソフトの許可操作は人の手が必要ですが、それ以外は2回のやり取りで到達できています。次はモデルファイルを配置して、最初の画像生成に挑戦します(CC-023)。
今回の結果は、利用モデル、接続先、時期、環境によって変わる可能性があります。再現する時は検証条件もあわせて確認してください。