Claude Codeをしばらく使っていると、「自分の使い方、これで合っているのかな?」と気になることがあります。セッションを重ねるうちにCLAUDE.mdが膨らんで効いているのか分からなくなったり、同じような依頼を繰り返している気がしたり。そんな時に役立つのが /insights コマンドです。過去30日間のセッション履歴を分析してHTMLレポートを生成し、自分の強みや改善ポイントを見える化してくれます。
この記事でやること
実際に /insights を実行してHTMLレポートを生成し、各セクションを読み解いて自分の使い方のクセを振り返る流れをまとめました。日常的にClaude Codeを使っている方で、「自分の使い方に非効率なクセがある気がする」「CLAUDE.mdに何を書けばいいか迷っている」という方向けです。
まずはこれだけ覚えればOK
ざっくり3ステップで終わります。
- Claude Codeのターミナルで
/insightsと入力して実行する - レポート(HTMLファイル)が自動生成される
- ブラウザで開いて内容を確認する
レポートは ~/.claude/usage-data/report.html に保存されます。実行するだけで過去30日間のセッションを分析し、統計ダッシュボード、使い方の傾向、摩擦パターン、改善提案をまとめたHTMLファイルを出力してくれます。ブラウザで開けば、自分がClaude Codeをどう使っているかが一目で分かります。
事前に必要なもの
実行する前に3点だけ確認しておきます。
- Claude Code v2.1.30以降がインストールされていること
- ターミナルで
claude --versionを実行して確認できます - v2.1.30より前のバージョンでは
/insightsコマンドが存在しない可能性があります - 対応したプランであること
- 無料プランでは
/insightsは利用できません - 分析対象のセッション履歴が存在すること
- 過去30日以内に一定の長さのやり取りがあったセッションが対象になります
- 短いセッションはノイズを避けるため自動的に除外されることがあります
バージョンが古い場合は、先にClaude Codeの更新をお願いします。
Step 1: レポートを生成する
それでは実際にレポートを生成してみます。
操作は2ステップです。
- Claude Codeを起動する(ターミナルで
claudeと入力) - プロンプトに
/insightsと入力してEnterを押す
実行すると、Claude Codeが過去のセッション履歴を収集・分析を始めます。裏側で何が起きているかというと、ざっくり次のような流れです。
- セッション収集:直近30日間のセッションを集める
- メタデータ抽出:各セッションからトークン数や所要時間を取り出す
- ファセット抽出:セッションの内容を定性分析する
- データ集約・インサイト生成:傾向やパターンをまとめる
- 提案生成:改善提案を作成する
- HTML描画:レポートをHTMLファイルとして出力する
生成には数分かかることがあります。完了すると、次のようなメッセージが表示されます。
Insights report generated at ~/.claude/usage-data/report.html
生成されたファイルは、エクスプローラーで C:\Users\<ユーザー名>\.claude\usage-data\ フォルダを開き、report.html をダブルクリックすればブラウザで表示されます。
コマンドで開く場合は、PowerShellで次のように実行します。
start "$HOME\.claude\usage-data\report.html"
コマンドプロンプトを使う場合は、次のように実行します。
explorer "%USERPROFILE%\.claude\usage-data\report.html"
ブラウザにレポートが表示されたら、Step 1は完了です。
Step 2: 統計ダッシュボードをざっと見る
レポートを開くと、まず統計ダッシュボードが目に入ります。分析の全体像が数値でまとまっている部分です。
- 総セッション数 — 分析対象となったセッションの数。2メッセージ未満や1分未満の短いセッションは除外されているため、実際より少なくなることがあります
- 総トークン数 — 消費したトークンの合計(入力と出力の両方)
- 分析期間 — 直近30日間
ざっと見るだけでも「自分がどのくらい使っているか」の感覚が掴めます。たとえば総セッション数が思ったより少なければ、短いセッションが弾かれている可能性があります。
なお、分析対象になるのは一定の長さのやり取りがあったセッションです。短いやり取りはノイズにならないよう除外されています。
Step 3: 使い方の傾向と摩擦パターンを読む
ダッシュボードの奥に進むと、レポートの核心部分である「使い方の傾向」と「摩擦パターン」が出てきます。
使い方の傾向(Usage Patterns)
自分がどんな作業をしているかの傾向が表示されます。プロジェクトごとの作業割合や、よく使っているコマンド、ファイル操作の傾向などがまとまっています。
摩擦パターン(Friction Patterns)
ここが一番読み応えのある部分です。セッションの中で「非効率だと判断できる使い方」をパターンとして検出し、一覧で表示してくれます。
よく検出されるパターンの例を挙げます。
- セッションの切り替えがち — 1つのセッションで作業を完結させず、頻繁に新しいセッションを始めている傾向。文脈がリセットされるため、同じ説明を繰り返す可能性があります
- ファイルの過剰変更 — 1つのセッションで大量のファイルを一度に変更している傾向。変更範囲が広いと、意図しない影響が出やすくなります
- 確認なしの実装 — Claude Codeからの確認をスキップして実装を進めている傾向。スピードは上がりますが、意図と違う変更が入り込むリスクがあります
強み(Strengths)
摩擦パターンと並んで、自分の強みも表示されます。「指示が明確で的確なコードが生成されている」「エラー発生時に適切に対応できている」など、肯定的な傾向が挙がります。改善点ばかりでなく「うまく使えている部分」も可視化されるため、バランスよく振り返れます。
各パターンには説明文が添えられているので、英語に馴染みがなくても概要は把握できます。詳しく読みたい場合は、Claude Codeのセッション内で「このレポートの〇〇セクションを日本語で説明して」と頼めば翻訳してくれます。
Step 4: 提案を CLAUDE.md に反映する
レポートの末尾近くに「提案(Recommendations)」セクションがあります。分析結果をもとにした改善策が並んでいます。
- CLAUDE.mdへの追加ルール — セッションで繰り返し現れる傾向をもとに、「CLAUDE.mdに〇〇というルールを追加すると良い」という提案が出されます
- カスタムスキルの提案 — よく行っている一連の操作をスキル化できる場合に表示されます
- Hooks設定の提案 — 作業フローに合わせたHooks(特定タイミングで自動実行される処理)の導入提案が出ることがあります
提案を CLAUDE.md に追記する手順は次のとおりです。
- レポートの提案セクションから、自分に合いそうなルールをピックアップする
- プロジェクトの
CLAUDE.mdファイルをテキストエディタで開く - 提案内容を確認しながら、必要なものを追記する
- ファイルを保存する
すべての提案を反映する必要はありません。自分の作業スタイルに合うものだけを取り入れるのが現実的です。
反映後は、次回のセッションで変化を確認します。追加したルールがClaude Codeの動きに反映されているか、摩擦パターンが減っているかを観察してみてください。
カスタムスキル提案とHooks設定提案は、必要に応じて別途検討してください。すぐに導入しなくても、まずは CLAUDE.md の見直しだけでも効果があります。
うまくいかない時は
レポートの生成や閲覧でつまずきやすいポイントをいくつか挙げておきます。
レポートが空の場合
「分析対象のセッションがありません」といった内容の空レポートが出力されることがあります。原因は、過去30日間に条件を満たすセッション(2メッセージ以上、1分以上)が存在しないことです。しばらく使ってから再度実行してください。
レポート生成に失敗する場合
対応したプランのレートリミットに達していると、生成に失敗することがあります。この場合は、リセットされるのを待ってから再実行してください。セッション履歴の容量が非常に大きい場合も処理に時間がかかることがあります。
レポートが英語で出力される場合
/insights のレポートは英語で生成されます。日本語で読みたい場合は、Claude Codeのセッション内で次のように頼めば翻訳してくれます。
~/.claude/usage-data/report.html の内容を日本語で要約して
これでレポートの主要な内容を日本語で説明してもらえます。
注意点(トークン消費と対象期間)
/insights を実行する際に知っておきたい点が2つあります。
トークン消費
レポートの生成にはそれなりのトークンが消費されます。日常的なレートリミットに余裕がないタイミングでの実行は避けた方が無難です。
対象期間とフィルタリング
分析の対象は直近30日間のセッションです。それより古いセッションは含まれません。2メッセージ未満または1分未満の短いセッションは分析対象から除外されます。
このフィルタリングのおかげで、短いやり取りのノイズに惑わされず、実質的な作業セッションの傾向を把握できます。逆に言えば、「1回限りの短い質問」の傾向はレポートに反映されません。
最後に確認すること
ここまでの手順が完了したら、2点だけ確認します。
レポートが正しく表示されているか
ブラウザで report.html を開き、統計ダッシュボードや摩擦パターンが表示されていることを確認します。セクションが空欄になっている場合は、セッション数が不足している可能性があります。
CLAUDE.md に提案が反映されたか
テキストエディタで CLAUDE.md を開き、追記したルールが保存されていることを確認します。
次にやること
- 1〜2週間おきに
/insightsを実行して、摩擦パターンに変化があるかを観察する - 提案を反映した後、しばらく使って不要になったルールは
CLAUDE.mdから削除する - 繰り返し行っている操作があれば、カスタムスキルやHooksの導入を検討する
これで /insights コマンドの基本は押さえました。レポートを定期的に確認する習慣をつければ、使い方を少しずつ改善していけます。
