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Claude Codeの利用状況を監視する方法——プラン別に使える手段と設定手順

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チームでClaude Codeを使い始めたものの、「今月どれくらいのトークンを消費しているか」が見えないと不安になる。プランによって確認手段が違い、何が使えるか分からないと手が出せない。プラン別に使える監視手段を一覧で整理し、最も手軽な方法から順に設定手順を案内する。

監視手段の全体像—プラン別に何が使えるか

Claude Codeの利用状況を確認する方法は、大きく3つに分かれる。ブラウザで開くダッシュボード、ターミナルで打つコマンド、そして自前でデータを集めるOpenTelemetryの3層構成だ。

自分がどのプランを使っているかで、すぐに使える手段が決まる。ざっくり次の表の通り。

監視手段 Teams / Enterprise API(Claude Console) Pro / Max(個人)
/usage コマンド
ダッシュボード claude.ai/analytics/claude-code platform.claude.com/claude-code プラン使用量バーのみ
OpenTelemetry

公式が推す基本ルートはシンプルだ。個人はまず /usage コマンド、組織はダッシュボードを確認し、さらに細かいデータが欲しければOpenTelemetryを追加する。以下、この順で手順を解説する。

前提条件とこの記事のスコープ

この記事では、プラン別に使える監視手段の整理と、手軽な方法からの順次設定手順を案内する。

前提として、Claude Codeがインストール済みでターミナルから起動できる状態を想定する。ダッシュボードの閲覧にはAdminまたはOwner権限が必要になる。OpenTelemetryの設定では、Grafana CloudやOTel Collectorなど、OTLPを受け取る先が別途用意されていることが前提に入る。

Windows環境で手順を説明する。

手順1: /usageコマンドで今すぐ確認する(すべてのプラン)

毎日Claude Codeを使っているのに、今月いくら使ったか聞かれてもすぐ答えられない。その場で確認できるコマンドがある。

Claude Codeのセッション中に /usage と入力するだけで、現在のセッションのトークン消費とコストの概算が表示される。

/usage

実行すると、次のような情報が返ってくる。

Total cost:            $0.55
Total duration (API):  6m 19.7s
Total duration (wall): 6h 33m 10.2s
Total code changes:    0 lines added, 0 lines removed

表示される項目の意味を簡単にまとめる。

  • Total cost — セッションでのAPIトークン消費に基づくコストの概算。手元の計算なので、実際の請求とはズレることがある
  • Total duration (API) — API呼び出しの合計時間
  • Total duration (wall) — セッションを開いてからの実経過時間
  • Total code changes — 追加・削除された行数

ProやMaxのサブスクライバーの場合、コスト欄の代わりにプランの使用量バーとアクティビティ統計が表示される。このコマンドはすべてのプランで共通して使えるため、まずはここから始めるのが一番手軽だ。

コマンド名の補足: 公式ドキュメントでは /usage として案内されているが、環境によっては /cost でも同じ結果が返る。

Windowsでも特別な設定は不要。Claude Codeのセッションを開いて /usage と入力するだけだ。

手順2: ダッシュボードで組織全体を見る

自分の使っている分は /usage で分かった。でもチーム全体でどれだけ使っているのかが見えないと、コスト管理にならない。

組織の利用状況を俯瞰するには、プラン別に用意されたダッシュボードを使う。

Teams / Enterprise の場合:

  1. ブラウザで claude.ai/analytics/claude-code にアクセスする
  2. AdminまたはOwner権限を持つアカウントでログインする
  3. サマリー指標が表示される

確認できる主な指標は次のとおり。

  • PRs with CC — Claude Codeが関与したマージ済みPRの数
  • Lines of code with CC — Claude Code支援で書かれたコード行数
  • Suggestion accept rate — コード編集提案の受け入れ率
  • Daily active users — 日次のアクティブユーザー数

GitHub連携を有効にすると、PR貢献度の指標も追加される。設定にはOwner権限での操作と、GitHub組織へのClaudeアプリのインストールが必要だ。

API(Claude Console)の場合:

  1. ブラウザで platform.claude.com/claude-code にアクセスする
  2. Claude Consoleのアカウントでログインする。利用状況画面を見るには、UsageView権限を持つロールが必要になる。
  3. 使用量と使用量上限(スペンドリミット)の画面が表示される

こちらでは、使用量の推移とワークスペース単位の使用量上限(スペンドリミット)設定が確認できる。

権限について: ダッシュボードの閲覧にはAdminまたはOwner権限が必要。メンバー権限ではアクセスできない。

手順3: Claude Consoleで使用量上限(スペンドリミット)を設定する(API利用時)

APIで使っていると、月末の請求を見て初めて使いすぎに気づく。それを防ぐ仕組みがある。

この手順はAPI経由でClaude Codeを利用している場合のみ該当する。API経由ではなく、Claude for Teams / Enterprise や Pro / Max のサブスク型で使っている場合は、次の手順4に進んで構わない。

Claude Console(platform.claude.com/claude-code)では、ワークスペースに対して使用量上限(スペンドリミット)(使用量の上限)を設定できる。

  1. platform.claude.com/claude-code にアクセスする
  2. Claude Code用のワークスペースを開く(初回認証時に自動作成されている)
  3. Limits ページで月額の使用量上限を設定する
  4. 設定した上限に近づくと通知が届く

このワークスペースはClaude Codeの認証専用で、APIキーの作成はできない。APIキーは別のワークスペースで管理する。

レートリミットの目安: API利用時は、チーム規模に応じたTPM(分あたりトークン数)の設定が推奨されている。5〜20人程度のチームなら、1ユーザーあたり100k〜150k TPMが目安。規模が大きくなると同時利用者の割合が下がるため、1ユーザーあたりのTPMも下がっていく。

手順4: OpenTelemetryで独自監視を構築する

公式ダッシュボードで見られる項目は決まっている。もっと細かい単位で傾向を追いたい場合は、自分でデータを集める仕組みが必要になる。

Claude CodeにはOpenTelemetry(OTel)のエクスポート機能が組み込まれている。環境変数を数個設定するだけで、セッション数・トークン数・コスト・PR数などのメトリクスを外部の監視ツールに送れる。

Windowsでの設定手順(個人の場合):

claude settings を実行するか、Windowsでは %USERPROFILE%\.claude\settings.json を直接編集して、env フィールドに環境変数を追加する。

{
  "env": {
    "CLAUDE_CODE_ENABLE_TELEMETRY": "1",
    "OTEL_METRICS_EXPORTER": "otlp",
    "OTEL_LOGS_EXPORTER": "otlp",
    "OTEL_EXPORTER_OTLP_PROTOCOL": "grpc",
    "OTEL_EXPORTER_OTLP_ENDPOINT": "http://localhost:4317",
    "OTEL_EXPORTER_OTLP_HEADERS": "Authorization=Bearer your-token"
  }
}

コマンドプロンプトで環境変数を一時的に設定することもできる。

set CLAUDE_CODE_ENABLE_TELEMETRY=1
set OTEL_METRICS_EXPORTER=otlp
set OTEL_EXPORTER_OTLP_ENDPOINT=http://localhost:4317
claude

恒久的な設定なら setx を使う。

setx CLAUDE_CODE_ENABLE_TELEMETRY 1
setx OTEL_METRICS_EXPORTER otlp
setx OTEL_EXPORTER_OTLP_ENDPOINT http://localhost:4317

管理者設定での一括配布(組織の場合):

管理者は managed-settings.json などの managed settings を使って、組織全体にOTel設定を配布できる。MDM(モバイルデバイス管理)経由での配布にも対応している。

このファイルで設定した環境変数は優先度が高く、個人の設定で上書きできない。

収集される主なメトリクス:

メトリクス 内容
セッション数 起動したセッションの累計
トークン数 入力・出力それぞれのトークン消費量
コスト概算 トークン数に基づくコスト
PR数・コミット数 Claude Code経由で作成されたPRとコミット
コード編集判断 Edit/Write等のツール使用状況
アクティブ時間 実際にAPIを呼び出していた時間

Grafana Cloudを使う場合は、公式のClaude Codeインテグレーションが用意されており、設定完了後にダッシュボードが自動で追加される。

プロトコルの選択: OTEL_EXPORTER_OTLP_PROTOCOLgrpc(デフォルト)と http/protobuf から選べる。Grafana Cloudの場合は http/protobuf が推奨されている。

Bedrock / Vertex AI環境でのコスト把握

AWSやGCP経由でClaude Codeを利用している場合、claude.aiのダッシュボードは使えない。コストはクラウド側で管理される。

OpenTelemetry自体はBedrock/Vertex AI経由でも利用可能だ。環境変数の設定方法は同じで、Claude Codeからのテレメトリデータは通常通りエクスポートされる。

クラウドのネイティブツールを活用する手もある。AWSならCloudWatch、GCPならCloud Monitoringで、API呼び出しのメトリクスを追跡できる。

複数のモデルプロバイダーを横断してコストを一元管理できるツール(LiteLLM)を使う方法もある。Anthropicが言及している実践例だが、このツール自体はAnthropicの管轄外で、セキュリティ監査はされていない点に留意したい。

最後に確認すること

/usage で今のセッションを確認し、ダッシュボードで組織全体を見渡せる状態になれば、利用状況の把握はまず十分だ。

各手段が正しく動いているか、ざっくり次のポイントで確認する。

  • /usage を打って Total cost または使用量バーが表示されるか
  • ダッシュボード(claude.ai/analytics/claude-code または platform.claude.com/claude-code)にデータが反映されているか
  • OTelを設定した場合、Grafana等のバックエンドにメトリクスが届いているか

導入の順番は /usage → ダッシュボード → OpenTelemetryがおすすめ。/usage コマンドを1回打つだけで、自分の消費状況が見えるようになる。

トークンと料金の詳細な把握方法や、OpenTelemetryの有効化手順については関連記事を参照してほしい。

まとめ

Claude Codeの利用状況は、/usage コマンドが最も手軽な第一歩だ。組織全体の可視化にはプラン別のダッシュボード(Teams/Enterpriseは claude.ai/analytics/claude-code、APIは platform.claude.com/claude-code)が使える。さらに踏み込むならOpenTelemetryで独自監視を構築できる。まずは /usage を一度試して、自分の消費ペースを知るところから始めよう。