「エージェントチームって、設定ファイルを自分で書き換えないと使えないんですよね?」——そう思って手を出さずにいるなら、少し待ってほしい。Claude Codeにプロンプトをコピペして頼むだけで、有効化からチーム立ち上げ、タスク振りまでどこまで進むかWindows環境で検証した。結果、再起動以外はすべて頼むだけで完結した。
エージェントチームって何が違うの?
サブエージェントは、メインのClaudeの中で動く一人の補佐役です。親の記憶を共有しつつ、一つずつ仕事をこなす。エージェントチームはそれぞれが独立したプロセスとして動き、各エージェントが自分のコンテキストウィンドウ(記憶領域)を持ちます。エージェント同士の連携は ~/.claude/teams/ 配下のJSONファイルを通じて行われます。
| サブエージェント | エージェントチーム | |
|---|---|---|
| プロセス | 親の中で動く | それぞれ独立 |
| 記憶領域 | 親と共有 | 各エージェントが独自に持つ |
| 通信 | 関数呼び出し | JSONファイル経由のメッセージ |
| 同時実行 | 1体のみ | 複数同時可能 |
調査と執筆を同時に進めたり、複数ファイルを並列で編集したりといった使い方ができるようになります。
この機能を使うにはClaude Code v2.1.32以上が必要です。バージョンが古い場合は先にアップデートしてください。
動作モードは2つあります。tmuxモードは各エージェントがtmuxの別セッションで動き、リアルタイムで様子を見られる利点があります(Windows環境ではWSLを使っている場合に利用可能)。in-processモードはtmuxなしで動き、Windowsネイティブ環境でもそのまま使えます。
仕組みが分かったところで、気になるのは始め方です。設定すらClaude Codeに頼むだけで終わります。
まずは有効化をClaude Codeに頼んでみる
エージェントチーム機能は2026年2月時点で実験的機能のため、デフォルトではオフです。有効化するには設定ファイルに環境変数を追加する必要があります。
設定ファイルを自分で開いて編集する必要はありません。 次のプロンプトをそのままコピペしてClaude Codeに送ってください。
~/.claude/settings.json の env に "CLAUDE_CODE_EXPERIMENTAL_AGENT_TEAMS": "1" を追加してください
ファイルパスと変数名を明示した方がClaude Codeの誤解が減ります。「エージェントチームを有効にして」とだけ頼むより、具体名を指定した方が確実です。
Claude Codeはsettings.jsonを読み込み、既存の設定を保持したままenvフィールドに環境変数を追加してくれます。結果として、次のようなエントリが反映されます。
{
"env": {
"CLAUDE_CODE_EXPERIMENTAL_AGENT_TEAMS": "1"
}
}
設定の反映にはClaude Codeの再起動が必要です。ここだけは人の仕事です。Claude Codeを一度終了して、もう一度起動してください。
再起動が済んだら、念のため確認を頼んでおきましょう。
エージェントチーム機能が有効か確認してください
環境変数の値が正しく含まれていれば有効化完了です。確認して分かったのは、設定ファイルを一度も自分で開かなかったこと。ファイルの場所を探してエディタで開いて、JSONの構文を間違えないように編集して——という手間が丸ごとなくなりました。
設定は終わりました。再起動が済んだらチームを作ります。
チームを立ち上げて仕事を振ってみる
有効化が確認できたら、実際にチームを立ち上げます。ここでもプロンプトを頼むだけです。
まずはチームを作ります。例えば、簡単な調査タスクを分担させるチームを作ってみましょう。
以下のチームを作成してください。
チーム名: research-team
説明: Web技術の調査を分担するチーム
メンバー:
- researcher: Web上の技術情報を調査する担当
- writer: 調査結果をまとめる担当
動作モードはin-processで起動してください。
Claude Codeは TeamCreate ツールを呼び出し、チーム設定ファイル(~/.claude/teams/research-team/config.json)を自動生成します。Teammateには researcher や writer といった名前をつけることで、Claude Codeがそれぞれの役割に合わせた振る舞いを自動的に割り当てます。
チームが立ち上がったら、タスクを割り当てます。
research-team に以下のタスクを作成してください。
1. 「最新のCSS Gridの変更点を3つ挙げる」
2. 「CSS Gridのブラウザ対応状況を確認する」
3. 「調査結果をMarkdownでまとめる」
タスク1と2は並列実行可能にしてください。タスク3は1と2の完了後に実行するよう依存関係を設定してください。
タスク1と2は researcher に、タスク3は writer に割り当ててください。
「〇〇の完了後に実行する」と書けば、Claude Codeが blockedBy の依存関係として正しく解釈してくれます。技術的なキーワードを知らなくても自然言語で伝わるのが頼むだけの強みです。
依頼を送ると、researcherがタスク1と2に同時に取り掛かります。in-processモードの場合、ターミナルにはすぐには変化が現れませんが、タスクリスト(TaskList)を確認すると各タスクのステータスが in_progress に切り替わっているはずです。researcherが両方のタスクを完了すると、writerにタスク3が割り当てられ、調査結果のまとめが始まります。
ここで一つ気をつけるべき点があります。タスクの粒度が細かすぎると、Teammate間のメッセージのやり取りが増えてトークンを消費します。最初は大きな単位でタスクを振って、動きを見てから細かく分ける方が安全です。
ここで気になるのがトークン消費です。複数エージェントがOpus(デフォルトの高性能モデル)で同時に動くため、サブスクリプションの枠をあっという間に使い切ってしまいます。
トークン消費を抑えるコツ
対策もプロンプトでできます。モデルを指定するプロンプトを送るだけです。
チームのresearcherにはHaikuモデルを使い、writerにはSonnetモデルを使うよう指定してください。
Claude Codeが各Teammateのモデル設定を変更してくれます。調査のような単純なタスクには軽量なHaiku、文章のまとめには中程度のSonnetという使い分けで、トークン消費を大きく抑えられます。
ただし、トークン消費を完全に制御することは不可能です。並列数やタスクの複雑さによって消費量は変動するため、定期的な残量チェックが必要です。Claude Code自身は残量を把握できません。定期的にステータスを確認するか、Anthropicのダッシュボードを見てください。枠を使い切るとチームの動作が途中で止まります。
コピペプロンプトだけで、有効化からチーム運用・トークン対策まで全部進められました。全体の境界線を整理します。
頼むだけでどこまで進んだか ―― 境界線の整理
プロンプトを5回コピペしただけで、有効化からチーム運用まで完了しました。全体の境界線を整理します。
頼むだけでできたこと(全体の約9割)
- settings.jsonへの環境変数追加
- 有効化の確認
- チームの作成とTeammateの立ち上げ
- タスクリストの作成と依存関係の設定
- タスクの並列実行
- モデルの使い分け指定
頼むだけでは到達しなかったこと
- Claude Codeの再起動(人が手動で行う必要がある)
- トークン消費の完全な制御(残量の監視は人がやる)
- タスク完了品質の最終確認(出力内容に間違いがないか人は目を通すべき)
つまずきポイント
再起動が必要なことに最初は気づきにくいです。設定を頼んですぐチームを作ろうとしても、まだ有効化されていない状態でエラーになります。再起動までの間が一番つまずきやすいポイントでした。
次に試すなら
この記事では簡単な調査チームを例にしましたが、複数ファイルの同時リファクタリングや、テストコードの並列生成など、単体だと時間がかかる作業にチームを組むと効果が大きくなります。最初は2〜3人の小さなチームで始めて、動きを確認しながら規模を増やすのがおすすめです。
エージェントチーム機能の基礎を押さえたら、「Claude Codeのエージェントチーム機能を始める方法」の記事も併せて読むと、設定の背景知識が深まります。
まとめ
有効化からチーム立ち上げ、タスク振り、モデル使い分けまで、すべてプロンプトをコピペしてClaude Codeに頼むだけで進みました。設定ファイルを自分で開く場面は一度もありません。
再起動とトークン消費の監視だけは人の仕事です。この2点を押さえておけば、Windows環境ですぐにエージェントチームを動かせます。
